十一期生 / 十期生 / 研究活動

Posted on 2020-07-26
JSAI2020で発表しました


M1の玄道です。2020年6月9日(火)~ 6月12日(金)にオンラインで開催された『2020年度人工知能学会全国大会(JSAI2020)』の国際セッションにてM1玄道、福元、宮本、森野、B4竹中の5人が発表いたしました。

発表内容

玄道俊

タイトル:Grasping Research Trends Based on Similar Cited Papers


著者:Shun Gendo, Koichi Hodooka, Mitsunori Matsushita
論文情報: https://www.jstage.jst.go.jp/article/pjsai/JSAI2020/0/JSAI2020_2O1ES502/_pdf/-char/ja
概要:本研究の目的は、研究論文の中で視覚化することにより、研究分野の動向を把握することを支援するシステムを開発することである。これまでの研究では、引用論文の関係性を可視化し研究動向を把握している。しかし、単一の論文に焦点をあてているため、内容的に近い論文であるにも関わらず、論文に引用関係がなければ関係性を見出すことは難しい。これらの問題を解決するために、本研究では引用論文の関係の有無を複数の論文に渡って把握できるプロトタイプインタフェースを実装した。

福元颯

タイトル:Presenting Action-Centered Recipe to Reduce Cooking Failure for Beginners
著者:Hayate Fukumoto,Takafumi Ohsugi,Mitsunori Matsushita
論文情報:https://www.jstage.jst.go.jp/article/pjsai/JSAI2020/0/JSAI2020_1G4ES502/_pdf/-char/ja
概要:本研究の目的は、料理歴が短い人を対象に料理の失敗を低減することである。現在、ユーザ投稿型レシピサイトを参考にし、手軽に料理することが可能である。しかし、一般的にレシピサイトにされたレシピの詳細度が一貫されていない。そのため、料理知識の少ない調理者はレシピを理解することが困難な場合があり、調理の失敗を引き起こす。この問題を解決するため、調理の失敗を低減可能な料理レシピの提示手法として、フローグラフ形式で料理レシピを表示するインタフェースを提案している。本稿では、調理者が投稿したレシピサイトでの調理と提案システムでの調理の比較実験を行い、有効性を明らかにした。

宮本誠人

タイトル:Designing an Educational System Using a Model of Clinical Reasoning to Support Novice Physiotherapists’ Learning
著者:Masato Miyamoto, Matsushita Mitsunori, Hirofumi Hori
論文情報:https://www.jstage.jst.go.jp/article/pjsai/JSAI2020/0/JSAI2020_1G4ES503/_pdf/-char/ja
概要:理学療法士が行う患者の本質的な問題点を把握する臨床推論には高度な論理的思考が必要とされる。この臨床推論は複雑かつ曖昧で体系化されていないため、個人の臨床経験が重要となるが、現代の理学療法士は臨床経験の浅い弱年齢層が増加しているため、臨床推論の知識を体系化することによる教育支援が求められる。本研究では、理学療法における教育の支援に向けた臨床推論の体系化とその活用を目的とした教育システムの実現を目指す。その端緒として、本稿では臨床推論の論理構造に着目して定式化したモデルを作成し、そのモデルを用いたPBL形式の講義の設計、及びそれを支援する教育システムの実装を行う。現職者を対象に行ったユーザビリティ評価の結果、実装システムによってユーザは簡単な操作でモデルを作成し、症例をより深く理解することができることが示された。

森野穣

タイトル:Investigatin the influence of Web-Media in disaster situation by analyzing diggusion of tweets
著者:Yutaka Morino, Megumi Yasuo, Hiroyuki Fujishiro, Mitsunori Matsushita
論文情報: https://www.jstage.jst.go.jp/article/pjsai/JSAI2020/0/JSAI2020_3G5ES103/_pdf/-char/ja
概要:本研究は災害被害者の混乱の原因となり得る不必要な情報の拡散を防ぐことを目指し、Webメディアが情報拡散に与える影響に着目し、2019年台風19号のツイートを対象に調査を行った。分析の観点として、災害に関するツイートの数と、Webメディアが発信したニュース記事へ遷移するURLを含むツイート数を比較し、単位時間あたりの投稿数の割合と時間的変化を分析した。分析の結果、情報拡散が起きた時間帯におけるツイート数と、ニュース記事へのURLを含むツイート数の推移には正の相関が認められた。さらに、ニュース記事へのURLを含むツイートの情報源を調査した結果、特定のWebメディアや特定のニュース記事へのURLが多く投稿される傾向が見られた。

竹中未来

タイトル:Supporting Fundamental Analysis for Investment Beginners based on Investment Behavior Model
著者:Iwasaki Yuki, Takenaka Miku, Matsushita Mitsunori
論文情報:https://www.jstage.jst.go.jp/article/pjsai/JSAI2020/0/JSAI2020_2O1ES503/_pdf/-char/ja
概要:本研究の目的は初心者投資家が行うファンダメンタル分析を支援することである。 ファンダメンタル分析は、株取引の際のリスクの低減を目的として、投資家が行う分析のひとつである。この分析では、投資家は、ニュース記事や株式市場の傾向を調査し、企業の動向を把握する。経験豊富な投資家は、ニュース記事が示す社会的動向と企業の状況との関係を理解するのに十分な知識を有しているため、こうした情報を統合して効率的に解釈し投資行動を行うことができる.しかし、投資初心者にとっては知識の不足によりファンダメンタル分析を行うことが難しい。このような初心者の分析を支援する端緒として、本稿では投資経験者と投資初心者の行動の違いが観察し、行動モデルを策定し、このモデルに基づいた支援システムのプロトタイプを作成した。

感想

玄道俊

初めての英語プレゼンでしたが、先生や友人の力を借りしっかり事前準備をしたおかげで無事発表を終えることができました。発表は新型コロナウィルスの影響でオンライン開催となったため、私は研究室で発表をしました。相手の表情が見えないためとても緊張しましたが、先生が研究室まで足を運んでくださり、私の発表を見守ってくださっていたため、リラックスして発表に臨む事ができました。
次回以降の学会は現地で発表できることを楽しみに、研究を進めていきます。早くコロナが収束しますように。
発表の様子

福元颯

JSAI2020は、コロナウイルスの関係でリモート学会になりました。リモート形式の学会に参加するのは、今回で2度目です。DEIM2020でもそうでしたが、JSAIも研究分野の幅が多岐にわたるので、会場を転々として興味深い研究の発表を拝見することができました。香川大学の「系列ラベリングによる小説のあらすじからの人物情報・関係表現抽出手法の検討」という研究では、小説のあらすじデータから人間関係の相関図を作るパラメータを抽出するために、様々な手法で実験を行っていました。我々の研究室でも、コミック工学において関係性抽出は重要なので、とても興味深い内容でした。
初めての国際学会で英語での質疑応答を経験し、思うように答えることができなかったので、来年は自分の研究でリベンジしたいです。

宮本誠人

口頭発表に関しては、あらかじめ周りの人アドバイスを受けつつ、練習を十分することができました。そのため、初の学会の国際セッションのオンラインプレゼンでしたが,思ったより緊張もせず落ち着いて話せました。発表資料の作成に関しては、他の発表も参考にしつつ、次の機会にはより分かりやすくできるように努めようと思いました。
また、開催期間中は他のセッションの発表も自由に回れて入退室が簡単にできたため、様々な分野の興味深い発表を自由に聞けました。オンライン開催の利点の一つだなと感じました。

森野穣

本来予定していた熊本での開催はコロナでおじゃんになり、代わりに全てオンライン化となりました。多くの方が参加された学会でしたが、国際セッションにおいては割と静かなほうで、どのセッションも20人足らずの聴講者しかいない現状でした。オンライン化にともなって、探索的に発表内容を検索しないといけなかったため、国際セッションまで手が回ってないのかな?といった印象です。
学会で初めての英語論文および英語での発表でしたが、特に困ったことはなく、質疑も十分に対応できたと思っています。事前準備大事。
日本語でのスライドの作り方と、英語でのスライドの作り方には大きな差があり、そのあたりのギャップを埋めるのは慣れが必要ですね。

竹中未来

学会は、新型コロナウィルスの影響によりオンライン開催となりました。初めての学会参加でスライド作りや英語発表に大変苦戦しました。現地開催でなく学会の雰囲気を感じることは難しく残念でしたが、オンラインということで直前まで発表練習ができ落ち着いた状態で発表できたと思います。対面での発表にも参加できることを楽しみに卒業研究に引き続き励みます。 (文責:10期 玄道 俊)
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