十五期生 / 徳丸晴天 / 研究活動

Posted on 2025-06-26
第213回HCI・第76回EC合同研究発表会


みなさんはじめまして,松下研究室M1の徳丸晴天です.
2025年6月18日(水)~6月19日(木)に東京大学 山上会館で開催されました「第213回ヒューマンコンピュータインタラクション・第76回エンタテインメントコンピューティング合同研究発表会」で発表しました.

発表内容

タイトル:撮影行為をトリガーとする物語鑑賞アプリケーションにおけるユーザの回遊行動の分析

著者:○徳丸晴天, 松下光範

概要:本研究の目的は,物語鑑賞を通じて地域スポットへの関心を高め,訪問者の回遊行動を促進することである.これまでに,物語と現実の「場所の接点」を活用した街歩き型アプリケーションが提案されていたが,スポットへの関与が表層的にとどまり,離脱率が高いという課題があった.この課題を解決するため,本研究では撮影行為を通じた「行為の接点」を導入し,物語進行とユーザの能動的行為を結びつける新たな体験設計を試みた.本稿では,離脱率について従来手法との比較を行うとともに,提案手法を用いたアプリケーションのログから,ユーザの回遊傾向やアプリの使用パターンについて分析した.その結果,離脱率の改善が確認され,撮影行為の導入がユーザの自発的な行動や計画的な回遊を促すことが示唆された.


みなさんは,街を歩いているときに,ふと写真を撮ったことはありますか?
今回は,そういう「写真を撮る」という行動と,物語を読むという体験を合わせて,街にもっと興味を持てる仕組みを考えた,という研究です. 私は,スマホで読むことができる「物語アプリ」を作りました.
でも,ただ読むだけじゃなくて,ある場所にある「壁画」を写真に撮ることで,物語の続きを読むことができるようになっています.つまり,「写真を撮る」ということが,物語の中で大事な役割を持っています. このアプリを,十三(じゅうそう)という大阪の街で開かれたアートイベントで使ってもらいました.
実際にいろんな人に街を歩いてもらって,アプリをどう使ったか,どこを歩いたか,どこでやめたか,などの記録を集めました. すると,たとえば,写真をたくさん撮った人は,遠くまで歩いていったり,アプリを最後まで使ってくれたりしていたことがわかりました.
もちろん,これは「写真を撮るといいことが起きる!」と言い切れるわけではありません.でも、「写真を撮る」という行動が,物語を読むことと結びついて,街を歩く行動に変化が出るかもしれない,ということが少し見えてきました。 この研究で一番大事だったのは,「実際に人がどう動いてくれたのか」をちゃんと観察して,その記録を集めることでした.
それによって,「どんな仕組みにすれば,もっと楽しく街を歩いてもらえるか」を考えるヒントが得られたと思っています.
これから先,いろんな街で,地域のことを楽しく知ってもらう仕掛けをつくるときに,役に立つかもしれません.

発表資料

Analysis of user movement behavior in a story-watching application triggered by photography from Matsushita Laboratory

感想

今回,初めて東京大学に行きました.
「これがあの東京大学か…」「周りに賢い人がいっぱいいる!コワイ!(これはいつもの事なのですが)」って考えていたら,発表は思っていた以上に緊張してしまいました…
そのせいか,質疑応答では質問の意図とややズレた回答をしてしまい,終わってから「あぁ!こう答えればよかった!」と反省しました.

発表自体は昔に比べたらだいぶマシになったと思うんですよ.
実際に,松下先生から「心配してドキドキしながら見ることは無くなった」と言っていただけて,嬉しかったです.
ただ,「説明口調な部分と砕けた口調の部分があって中途半端だった」みたいです.
こうなってしまった原因として,発表においては情報を不足なく正しく伝えることが大事だと思っていて,それを最優先にしてしまったことが考えられます.
それをクリアしたうえで,伝わりやすいように語りかけるように発表するのって本当に難しい!もっと外部で発表をして,発表力・臨機応変に対応できる力を鍛えたい!って思いました.
ちなみに臨機応変に対応できる力を鍛える方法として,漫才とか合コンをすると良いよって言われました.
よし,今度やるか…

そういえば,東京大学の赤門って現在は通れないんですね.でも,「ひらけ!赤門プロジェクト」というものがあって,2027年に開くようになるそうな.赤門が開いたら,もう一度東京大学に行ってみたいです.その時は,赤門の外と内を反復横跳びしたいですね.
(文責:M1徳丸晴天)
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