十六期生 / 吉田真紘 / 研究活動
Posted on 2026-07-13
第13回コミック工学研究会で発表しました(M1吉田)
皆様,お久しぶりです!!大学を卒業してM1になりました吉田です.
こうしてまた記事を書けるほど研究の進捗が進んだかと思うと,時間はあっという間に過ぎ去ることを改めて実感しました. 今回は,2026年7月11日(土)に,東京都千代田区のサピアタワーで開催されました第13回コミック工学研究会で「LLMを用いた人物相関図の自動生成に関する基礎検討」というタイトルで発表した件について報告します.
発表内容
タイトル:LLMを用いた人物相関図の自動生成に関する基礎検討著者:〇吉田真紘,藤川雄翔,松下光範
解説:
近年では,web上で誰もが自由に物語小説を創作・発信できるプラットフォームが普及しました.こうした環境の変化と,生成AI技術の発展により,アマチュア創作者を支援する様々なツールが登場しました.例えば,アイデアの壁打ち相手になってくれるAIツールや,AIとの対話によって実際に文章を作成するツールなど,創作にAIが活用されるようになってきました.そんな中,AIを用いた創作支援はアイデアの構想や文章生成だけではなくて,AIを「仮想的な読者」として機能させることができるのではないかと考えています.仮想的な読者というのは,例えば,創作者が作成した物語テキストをAIに入力したときに,AIが「こんなキャラクタがいるな,これらのキャラクタはこんな関係性になってるな,このキャラクタたちはこんな世界観の中にいるな.」というように,物語テキストを読み取って,それぞれの解釈結果についてフィードバックしてくれる存在を考えています.これができるようになると,自身の創作物が意図通りに読者へ伝わっているか,読者に伝わりにくい部分はどこか,を確認する手掛かりになると考えています. 創作物の確認すべき要素は複数ありますが,今回はキャラクタ間の関係性に着目しました.関係性を確認する方法の1つに相関図があります.相関図は複雑になりがちな複数キャラクタの関係性を同時に確認できる点で有用ですが,先行研究では,手作業で関係性を割り当てて,相関図を作成していました.AIを仮想的な読者として機能させるためには,計算機でキャラクタ間の関係性を抽出し,相関図を作成する必要があります.そのため,本研究では,物語テキストからキャラクタ間の関係性は抽出可能かというリサーチクエスチョンに取り組みました. このリサーチクエスチョンに取り組むにあたり,読者はセリフや地の文の行動描写を手がかりに関係性を解釈していることに着目しました.実際,私たち読者は,教えを乞う,指導する言動であれば師弟関係なのかな?とか,相手に対して攻撃的な言動が見られれば敵対関係なのかな?と解釈しながら読むと思います.こうした手がかりを計算機で読み取ることで,関係性を抽出できるのではないか?と考えました. この仮説の下,本研究では,大規模言語モデル(LLM)を用いて関係性の抽出を試みました.LLMであれば,テキストの文脈を踏まえた解釈ができるので,人間の読者と同じように関係性を読み取れると考えました.
実験の結果,作品間で精度に差が観察されるものの,一定の精度で物語テキストからキャラクタ間の関係性を抽出できる可能性が示唆されました.しかし,一部関係性が抽出できなかったケース(会話のやり取りがないキャラクタ同士)や,LLMに入力するプロンプトなど,改善点が複数あるため,今後はより実用的な手法の構築を目指します!
発表資料
感想
学会としては,2回目の発表でした(ポスター発表などを除く).前回と同じコミック工学研究会で発表することができたのですが,前回の参加者と半分ぐらい違う面々だったので,「あーいつまでたっても慣れないわ」と思っていました.よく,「発表は慣れだ」とか言う先輩方,先生方がおられるのですが,どれくらい発表したら肩の震えが収まるんですかね,コレ.「内容をわかりやすく発表することと,ダラダラ無駄なことを冗長的に話す」違いを日に日に実感している次第です. 今回の学会で得た知見(わかっていたけど痛感したこと)として,「相手が聞きたいことを話す」プレゼンこそがいいプレゼンだと知りました.元々私の発表は,独りよがりな「ずっと俺のターン」な発表になっていて,相手が何を知りたいか,聞き手が知りたいことを次のスライドで話せるようスライド構成を考えることにすごく苦労しました.話したいことと話すべきことは違うため,もう少し聞き手の気持ちになって考えられるようになりたいな,と思いました.発表に関しては,初回よりできたのではないかと感じています.質疑応答で,自分が答えにくい質問が来ても何とか乗り切ることができたこと,なにより,結論ベースでyes,noを言うことを心掛けたので,自分的には前回の課題は改善されているかな,という印象を覚えています. あと,個人的な感想としては,今回の学会の議事録をほぼ一人で記録していたので,帰りの新幹線ででは腕パンパン,肩痛すぎで泣きそうになりました. 今回の懇親会では,山西先生がお店の予約などをしてくださったのですが,これがまたセンスの塊で,めちゃくちゃおしゃれなお店で食事することができました. 下の写真は,そのお店で出た料理の一部です.どうですか?見ただけでよだれが出そうですよね.わかります.
また,これはたまたまだと思うんですけど,山西先生に取ってもらった写真の画角がちょっとかっこよくてお気に入りです.皆様も,山西先生と一緒に学会に行かれる機会等ありましたら,先生にお店を選んでもらえるようお願いすると,おしゃれなお店に連れていってもらえるかもしれません.
今回は日帰りで京都ー東京を行き来していたのですが,懇親会が終わり,帰りの新幹線に帰ろうと東京駅に向かっていると,話が盛り上がりすぎていつの間にか東京駅とは逆の方面に歩いていることを知りました.発車20分前から全力ダッシュして何とか新幹線に乗ることができました.これから知らない土地を歩くときはGoogleMapを見ようと思いました.
(文責:吉田)
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