六期生 / 研究活動

Posted on 2019-12-02
TAAI2019で発表しました


こんにちは,D2の安尾です.
11/18-23にかけて,台湾の国際会議TAAI2019に参加してきました.

フィールド調査

今回は,国際会議参加の前に,台湾に関するポップカルチャーの調査として,台湾のいくつかのスポットを回りました.
初日に台北の西門へ行きました.西門は日本でいうところの秋葉原のような電気街で,日本でも馴染み深いコンテンツがいくつもありました. 二日目は台北から西へ向かい,十分,九份を見て回りました.
こちらはいかにも台湾らしい建物や風景が残されており,観光地区として整備されている印象を受けました.また,ジブリ映画の「千と千尋の神隠し」の舞台であると言われていることもあり,土産物屋にはカオナシのグッズがたくさんありました.
十分街のスカイランタン
カオナシグッズ@九份
九份のライトアップ

国際会議について

TAAIは,日本のJSAIのような(とはいうものの,参加者規模は10分の1くらいですが)位置付けで,初心者でも参加しやすい国際会議です.
今回私は,「Provoking a Subtly Deviated Routing to Enrich Environmental Understanding」というタイトルの発表を行いました.この研究は,日常的に接している環境への理解を深めるための方法として,実環境の中に「物語コンテンツ」を埋め込むことで,今まさにいる場所で物語が進んでいる体験をユーザに与える方法を提案しました.プロトタイプとして,実空間の中を移動して物語を閲覧するたモバイルアプリケーションを実装しました.
発表に使用したスライドはこちらです.
Taai2019_yasuo from Matsushita Laboratory

基調講演

今回のTAAIでは基調講演がたくさんありました.特に興味深いものとして,Ee-Peng Lim先生の「People Analytics for Improving Social Well-Being」を紹介します.
この公演では,経営者が従業員を対象にやる人材分析を,ソーシャルデータに適用することで,市民の潜在的ニーズや個々人・グループの属性を理解する試みを紹介していました.オンラインコンテンツやSNSのデータ,またサービス上でのユーザの振る舞いのデータを利用した3つの事例を紹介していました.

感想

台湾はこれで3度目の渡航になります.行くたびに外国らしい新たな発見があるだけでなく,街のあちこちで見かけるひらがななどに親しみを感じます.フィールド調査では様々な場所に飛び回り,目が回るように忙しかったですが,おかげでとても興味深い知見が得られました. TAAIは2年ぶり2度目の参加になりますが,前回参加したときと比較して,インタラクションなどの「人」を対象とした研究が随分と増加したように感じました.ただ,以前のような技術系の研究が減ってきた印象は受けず,ビッグデータの分析や機械学習の利用を前提として,いかに人間や社会に貢献するかというフェーズに注目が集まっているのではないかと思いました(分野全体の流れかもしれませんが).弊研究室はインタラクションデザインを志向しており,また私もそれを専門とするため,この流れにうまく乗って行きたいという気持ちが強くなりました.
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