九期生 / 研究活動

Posted on 2018-10-27
SUI2018で発表しました(佐藤光起)


B4の佐藤です。

10/13-14にドイツ・ベルリンで行われた『6th ACM Symposium on Spatial User Interaction(SUI2018)』にてポスター発表を行いました。

SUI2018には松下先生、M2の北村さん、B4の喜多と、私の4名で参加しました。先生を含めた大人数での参加でしたが、私にとっては初の海外発表の場であり、緊張の2日間でした。

発表内容

タイトル:Multiple Pointing Method with Smartphone Gyro Sensor

著者:Koki Sato, Shigeo Kitamura, Mitsunori Matsushita

2017年3月にインタラクション2018において日本語で発表した内容から、実験データや活用事例を追加し発表を行いました。

 概要

Bring Your Own Pointer(BYOP)という名前のポインティング手法を開発しました。BYOPは,投影された画面に対して,ユーザ自身のスマートフォンを使って任意のタイミングで参加しすることができる,直感的なポインティング手法です。また、論文では,BYOPの活用例としてプレゼンテーション支援システムについて紹介しています。

結果

開発したシステムを利用し、ディスプレイに表示されたターゲットのクリックにかかる時間を計測しました。結果、BYOPシステムは小さなターゲット(細かなポインティング)の操作に時間がかかりましたが、大きなターゲット(大まかなポインティング)になるにつれ、より高速にタスクを完了することができました。つまり本システムは、大まかなポインティングにおいて大きな効果を発揮するということが分かりました。

ポスターといいつつ、ノートPCを持ってデモも行いました。先生にパソコン持たせました(持っていただきました)。曰く「(vaioのほうが)macより軽いから余裕」だそうです。が,2分後にはパソコンが椅子の上に置かれていました。

気になった発表

発表の中で特に興味を持ったものを一つ紹介します。『Pocket6: A 6DoF Controller Based On A Simple Smartphone App』(Teo Babicら)はスマートフォンのAR機能と加速度センサを用いたポインタ操作手法です。スマートフォンの周囲に直方体の仮想空間を設置し、加速度センサの値から位置を計測します。ユーザが移動し仮想空間を出た場合は、仮想空間が自動的に再設定され移動後も操作することができます。

私がポインティングを研究テーマをしていることもあり、実験方法などとても参考になることがありました。また発表が非常に上手く、分かりやすかったです。今後私自身の発表で参考としたいと感じました。

論文

感想

拙い英語でしたが、参加者が必死に意図を汲み取ろうとしてくれたこともあって何とか研究内容を伝えることができました。ただ予想していなかった質問の意味が分からず、先生に間に入っていただいた事は反省する点でした。研究はもちろんですが、英語の勉強の必要性も強く感じました。

研究内容の議論としましては、「面白い」と褒めていただいた事がとても嬉しかったです。また、ポインタ操作手法の評価の国際規格の存在を教えていただいたり、同じような研究を行っている方のレベルの高いプレゼンテーションを聞けたりと充実した時間を持つことができました。

自分の研究と近しいモノを生で見ることで、新しい発見や自分に足りていなかったことに気付くことができました。また、自分だけがやっている分野ではなかったと再確認することができ、自信と、彼らに負けられないという気持ちが生まれました。

初の海外発表、上手くいった事・行かなかった事、どちらもありました。今後も研究・勉強を重ね、次の機会ではより質の高い発表を行えるよう取り組んで行きたいです。

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